「寺」タグの記事一覧
そこに面白い歴史があれば、あまり観光地として有名でない場所へも訪ねて行きます。
記事の内容は史跡の歴史を中心に書いています。
【義仲寺】松尾芭蕉が愛し最後に供養される場所に選んだ寺
創建から現在まで 創建年代は不明。 一説には治承・寿永の乱(じしょう・じゅえいのらん)(源平の戦い)の1つである「粟津(あわづ)の戦い」によって自害した木曾義仲を供養するため愛妾(あいしょう)の巴御前が日々供養したことが始まりとされています。 その他では、室町時代末期の天文22年(1553年)頃に佐々木六角氏が義仲を供養するために建立し、石山寺…
【石山寺】滋賀県が誇る日本最古の多宝塔を有する寺
歴史 当寺蔵所の「石山寺縁起絵巻」によりますと、良弁(ろうべん・りょうべん)が聖武天皇の勅願により天平19年(747年)に開基したと伝わります。 東大寺大仏建立との関係 なぜこの地に建立したのかは東大寺の大仏が関わっています。 当時、東大寺の大仏建立のために大量の黄金が必要でした。 そのため聖武天皇は良弁に命じて、吉野の金峰(峯)山(きんぷせん)に黄金を産し…
醍醐天皇と太閤秀吉に愛された醍醐寺の歴史を訪ねる。
歴史 醍醐寺は貞観(じょうがん)16年(874年)、弘法大師(こうぼうだいし)・空海の孫弟子にあたる理源大師(りげんだいし)・聖宝(しょうぼう)によって創建されました。 この地はもともと笠取山と呼ばれ、山岳信仰の対象とされていた場所でした。 伝承によると、聖宝がこの山を登った際に白髪老人の姿をした横尾明神に出会い、湧き水の出る当山を譲り受けまし…
【般若寺】驚きの高さを誇る「十三重石宝塔」を有する寺
歴史 飛鳥時代の舒明元年(629年)に高句麗の僧 慧灌(えかん)法師が「般若台」と呼ばれる精舎を創建しました。 奈良時代に入りますと、天平7年(735年)聖武天皇が卒塔婆(そとうば・そとば)などの伽藍(がらん)を建立し、平城京の鬼門鎮護(きもんちんご)のために紺紙金泥(こんしこんでい)の「大般若経」六百巻を地中に納めたと言われています。 そして、この経題(き…
【白毫寺】「えんまもうで」で有名な奈良を眺望できる山寺
歴史 霊亀元年(715年)、天智天皇の第七皇子・志貴皇子 (しきのみこ)が亡くなった後、天智天皇の勅願で志貴皇子の山荘跡を寺にしたと言われていますが、空海の師である勤操大徳 (ごんぞうたいとく)の岩淵寺 (いわぶちでら)の一院とするものなど諸説あります。 平安時代になると平安遷都にともない寺も寂れていきましたが、鎌倉時代になると西大寺の叡尊 (…
【新薬師寺】日本屈指の国宝 十二神将立像を拝観
歴史 建立の正確な年代はわかりませんが、天平19年(747年)に光明皇后が、夫の聖武天皇の眼病平癒祈願のため創立したと伝わっています。 新薬師寺の「新」は「あたらしい」ではなく、「あらたかな」薬師寺という意味があるそうです。創建当時は「香山薬師寺(香薬寺(こうやくじ))」と呼ばれており、東大寺と並んで南都十大寺の一つに数えられ、四町(約440m)四方の境内に…
【九品寺】葛城道にある素晴らしい屋根瓦の寺
歴史 九品寺は聖武天皇の詔によって、行基(ぎょうき)が開いたと言われています。 行基は東大寺の大仏建立に力を注いだ僧です。 境内には「千体石仏」があります。 これは南北朝時代、御所城主の楢原氏は南朝方の楠木正成に味方し、北朝と戦った際に、家族や地元の人々が身代わりのために石仏を掘り、菩提寺である九品寺に奉納したとされています。 そのため「身代わ…
【江口君堂】西行法師と歌を詠みあった女主人紗の物語が残る
持っていた本に載っていたので興味があり江口君堂(えぐちのきみどう)を訪ねました。 正式名称は宝林山普賢院寂光寺(ほうりんざんふげんいんじゃっこうじ)です。 江口君堂の全体 由緒 1167年、西行(さいぎょう)法師が天王寺への参拝途中に江口で時雨にあい、宿を求めたところ、出てきた女主人 遊女妙(たえ)に断られました。 …