1. 史跡・名所紹介 - 記紀の旅猫のホーム > 
  2. 読了本 > 
  3. 司馬遼太郎 > 
  4. 新撰組の副長 土方歳三の一生を描いた歴史小説【燃えよ剣】

読了本

新撰組の副長 土方歳三の一生を描いた歴史小説【燃えよ剣】

新撰組の副長 土方歳三の一生を描いた歴史小説【燃えよ剣】

司馬遼太郎

有名な新撰組の副長である「土方歳三」を描いた小説。
その人物像が細かく描写した読み応えのある内容でした。
田舎剣士が最期は徳川方を指揮し戦う姿には、幕末の時代を象徴するような奇妙な機会の巡り合わせを感じました。

掲載日:2016年11月27日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

概要

新撰組の「土方歳三」の一生を描いた物語。
一般的には「鬼の副長」と呼ばれる恐ろしいイメージで語られますが、この小説では土方歳三の人物像を細かく描写しており、彼の行動原理などをしっかりと説明しています。
下手ながらも俳名を持ち俳諧を楽しんだとも描かれており、多彩な土方像を感じられる良作です。
小説なのでいくつかの創作はありますが、人として当然の怒り、喜び、悲しみや恋など、土方歳三の「感情」がありありと伝わってきました。

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

燃えよ剣(上巻)改版 [ 司馬遼太郎 ]
価格:853円(税込、送料無料) (2016/11/27時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

燃えよ剣(下巻)改版 [ 司馬遼太郎 ]
価格:853円(税込、送料無料) (2016/11/27時点)

 
 

あらすじ

時代は幕末、尊王攘夷思想が高まる世の中で江戸幕府への不満から京の治安が悪化していきます。その治安維持のために江戸から剣術に自信のある者をかき集め京都へ登らせる計画が持ち上がり、武蔵国多摩郡にある天然理心流道場の近藤勇、土方歳三、沖田総司などが参加します。
 
この集められた「浪士組」は清河八郎が徴募したもので、京に着くと尊王攘夷の先鋒となるべきだと説き、江戸帰還を命じます。
しかし、芹沢鴨や近藤勇一派などはその考えを受け入れず京に残留することにしました。
 
ただ、残った浪人を養うにはお金がいるため、幕府に掛け合います。
ここから芹沢鴨の政治手腕が発揮され、最終的に「会津藩預かり」となり、「壬生浪士組」と名乗るようになりました。
 
幕府に認められる存在になったのですが、その後様々な対立が続きます。
 
会津藩預かりとなる立役者だった芹沢鴨の粛清し、隊名を「新撰組」と改めました。
 
そして、浪士組の時代から近藤一派と行動していた山南敬助やまなみけいすけが「江戸へ行く」と置き手紙を残し脱走しました。
小説では山南敬助と親しかった沖田総司が後を追いかけ連れ戻させています。
新撰組の隊規は厳しく、脱走者には死罪が加えられるので、昔馴染みでも容赦なく切腹が命じられました。
 
また、近藤勇の道場に入門していた藤堂平助の勧めによって参謀兼文学師範として伊藤甲子太郎が入隊しますが、考えが合わずに伊藤一派を暗殺(油小路事件)をしました。
この暗殺事件の後に伊藤の遺体を奪還しようとした残党を新撰組は待ち伏せし、戦死させています。
殺された中には藤堂平助もいました。
 
 

感想

激動の幕末時代には田舎の剣術家が最期は徳川方の指揮したりと、出自に関わらず歴史に名を刻む人物が多く現れたと感じます。
 
土方歳三は、不器用な男が自分の活きる場所で生き抜くために、ただ必死になっていたと感じました。
また、あまり歌の内容は良くないが、俳句の趣味を描いたりと、人間らしさが随所に見られるのもこの小説の面白味でもありました。
 
京都に新撰組にまつわる場所が多く残っているので、小説と共にその足跡を訪ねるもの面白そうです。
実際に油小路に行った際に地元の方が、伊藤甲子太郎の遺体を引きずった場所を教えて頂きました。
現代に住んでいる方たちにも歴史的な事象が浸透していると感じました。

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

燃えよ剣(上巻)改版 [ 司馬遼太郎 ]
価格:853円(税込、送料無料) (2016/11/27時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

燃えよ剣(下巻)改版 [ 司馬遼太郎 ]
価格:853円(税込、送料無料) (2016/11/27時点)

掲載日:2016年11月27日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

略式年表
  1. 旧石器時代

    西暦:〜紀元前1万4000年頃
    都:不明
  2. 縄文時代

    西暦:紀元前1万4000年頃~紀元前300年頃
    都:不明
  3. 弥生時代

    西暦:紀元前300年頃~250年頃
    都:不明
  4. 古墳時代

    西暦:250年頃~600年代の末頃
    都:不明
  5. 飛鳥時代

    西暦:592年~710年
    都:飛鳥京(大和国:奈良県明日香村)
    遷都(645年):難波宮(摂津国:大阪市中央区)
    遷都(655年):飛鳥京(大和国:奈良県明日香村)
    遷都(667年):近江大津宮(近江国:滋賀県大津)
    遷都(672年):飛鳥浄御原宮あすかのきよみはらぐう(大和国:奈良県明日香村)
    遷都(694年):藤原京(大和国:奈良県橿原市)
    乙巳いっし・おっしの変(645年)
    中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)が蘇我入鹿を暗殺した政変。
    蘇我氏の本宗家は滅亡した。
    蘇我氏などの飛鳥の豪族がいる場所から、難波宮に遷都(645年)。
    ・大化の改新(646年)
    乙巳の変後に改新の詔に基づく政治改革。
    天皇を中心とする中央集権を目指した。
    ・白村江の戦い(663年)
    朝鮮半島の白村江で行われた、倭国・百済連合軍と唐・新羅連合軍との戦争。
    しかし倭国・百済連合軍は敗戦。
    日本侵攻を防ぐため太宰府に水城を築き、九州沿岸には防人を配備した。
    さらに防衛のため、近江大津京への遷都も行っている(667年)。
    ・壬申の乱(672年)
    天智天皇の死後、大海人皇子(後の天武天皇・天智天皇の異母弟)が反乱を起こし、大友皇子(後に弘文天皇の称号を得る・天智天皇の息子)を自決に追い込んだ内乱。
    乱後、大海人皇子は天武天皇となり、飛鳥浄御原宮を造って即位した。
    ・大宝律令(701年)
    661年、天武天皇により律令制定の詔が出され、天武没後の689年に持統天皇により飛鳥浄御原令が施行された。
    ただ、まだこの段階では「令」のみで「律」は制定されていなかった。
    そして、701年に文武天皇により大宝律令が公布された。
    日本初の本格的な律令政治の基本法である。
    また、編纂には藤原鎌足の息子、藤原不比等も関わっていた。
  6. 奈良時代

    西暦:710年~794年
    都:平城京(大和国:奈良県奈良市)
    遷都(744年):難波宮(摂津国:大阪市中央区)
    遷都(745年):紫香楽宮(滋賀県甲賀市)
    遷都(745年):平城京(大和国:奈良県奈良市)
    遷都(784年):長岡京(山城国:京都府長岡京市)
    ・平城遷都(710年)
    710年に元明天皇により平城遷都の詔が出された。
    平城京は唐の長安や北魏洛陽城を模して建造されたとされている。
    ・古事記の成立(712年)
    古事記の最初の編纂は天武天皇の時代に遡ります。
    天武天皇は稗田阿礼ひえだのあれ誦習しょうしゅう(書物などを暗記する)を命じました。
    しかし、天武天皇が亡くなったので、元明天皇が太安万侶おおのやすまろに命じ、稗田阿礼が誦習していた内容をまとめさせました。
    そして、712年に太安万侶から元明天皇に献上されました。
    現存する最古の「歴史書」とされています。
    ・日本書紀の完成(720年)
    日本書紀は天武天皇の命により編纂が始まります。
    681年に川島皇子らに編纂を命じ、720年に天武天皇の子である舎人とねり親王がまとめ、元正天皇に奏上されました。
    現存する最古の「正史」とされています。
    ・長屋王の変(729年)
    724年に藤原不比等の四人の息子(武智麻呂・房前・宇合うまかい・麻呂)は、聖武天皇に嫁いだ妹の光明子を皇妃にしようとします。しかし、長屋王が反対をしました。
    長屋王は、父が天武天皇の皇子である高市皇子で、母は天武天皇の皇女である御名部皇女みなべのひめみこであり、また左大臣という臣下では最高位にありました。
    辛巳事件しんしじけんと呼ばれる藤原四兄弟と長屋王による対立です。
    そして729年に「長屋王は密かに左道(呪い・妖術)を学びて国家を傾けんと欲す」という密告があり、藤原宇合らが率いる六衛府りくえふが長屋王の邸宅を包囲し、長屋王を自害に追い込みました。
  7. 平安時代

    西暦:794年〜1185年
    都:平安京(山城国:京都市)
    遷都(1180年):福原京(摂津国:兵庫県神戸市)
    遷都(1180年):平安京(山城国:京都市)
    ・平安京遷都(794年)
    続日本記しょくにほんぎの完成(797年)
    ・承平天慶の乱(935年〜941年)
    ・前九年の役(1051年〜1062年)
    ・後三年の役(1083年〜1087年)
    ・保元の乱(1156年)
    ・平治の乱(1160年)
    治承・寿永じしょう・じゅえいの乱(1180年)
  8. 鎌倉時代

    西暦:1185年〜1333年
    都:平安京
    ・文永の役(1274年)
    ・弘安の役(1281年)
    ・元弘の変(1331年)
  9. 室町時代

    西暦:1336年~ 1573年
    都:平安京
    ・応仁の乱(1467年)
  10. 安土桃山時代

    西暦:1573年~1603年
    都:平安京
    ・川中島の戦い(1553年〜1564年)
    ・姉川の戦い(1570年)
    ・賤ヶ岳の戦い(1583年)
    ・小牧・長久手の戦い(1584年)
    ・関ヶ原の戦い(1600年)
  11. 江戸時代

    西暦:1603年~1868年
    都:平安京
    ・大坂冬の陣(1614年)
    ・大坂夏の陣(1615年)
    ・大塩平八郎の乱(1837年)
    ・黒船来航(1853年)
    ・桜田門外の変(1860年)
    ・禁門の変(1864年)
  12. 明治時代

    西暦:1868年~1912年
    都:東京府
    ・王政復古の大号令(1868年)
    ・廃藩置県(1871年)